屋久島を通して考えたこと
屋久島が自然遺産に登録されてからは、登録前よりはるかに多くの観光客が訪れるようになりました。そのため屋久島は自然破壊の問題を抱えています。登山道の荒廃があったり、縄文杉の根元が大勢の観光客の登山靴のスパイクで踏み荒らされた時期もありしました。現在は、縄文杉を痛めない為に木製の展望台デッキが設けられ、縄文杉を直接触ることはできません。この対策はやむを得ない手段だったとは思いますが、そういうことをしなければ守れないという現状が悲しいです。
屋久島に住む人々は、島の自然と環境を自分たちの基本的資産として、この資産の価値を高めながらうまく利用し必死で守り生活してきました。彼らは、歴史と伝統を大切にし、自然資源と環境の恵みを生かし、その価値を損なうことのなく永続できる島づくりを進めています。屋久島を訪れる際、最低限私たちにできることは、動植物を採らないこと、野生動物にえさをやらないこと、ゴミを捨てないこと、持ち帰ること、決められた道を歩くこと。当たり前のことができない、心ない人がいるから制限や規制も増えていくのです。屋久島の素晴らしい自然と、その自然を後世に残そうと努力されてきた島の方々に敬意を払いましょう。
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